「平日にも自分の時間をつくりたかった」と語る彼女は、過去に1ヶ月間のハワイ留学を経験するなど、さうなしで仕事とプライベートの両立を実現している。今回は、そんな彼女のキャリアに迫る。

 

徹底したユーザー視点を大切にし、Webサイトを中心としたデザイン・クリエイティブ制作、そしてブランド戦略の立案やコンサルティングを行う株式会社さうなし。過去実績は1,000件を超え、サイトを通じて様々なクライアントの経営戦略やマーケティング上の課題解決を行っている。

 

今回デジタル・クリエイティブ業界の求人サイト『MOREWORKS』を通じて新たな環境へ飛び込み、活躍するクリエイターにインタビュー。第一弾となる今回は、2017年にMOREWORKSを通じてさうなしへ入社し、現在デザイナー兼アートディレクターとして活躍する西井さま。彼女がさうなしへ入社するに至った経緯、さうなしでこれまでどのようなプロジェクトに携わってきたのか、そして今後の展望について伺った。

「平日でも習い事の時間をつくっていいよ」正社員でありながらも柔軟な働き方ができる会社を探していた

――  あらためて、さうなしに入社しようと思った経緯を教えて下さい。

 

前職でもWebデザイナーとして働いていたのですが、比較的業務量が多く、仕事中心のライフスタイルとなっていました。入社当時は「Webデザインを学びたい」という思いもあったため良かったのですが、仕事以外の時間もほしいなと思うようになっていったんですね。

 

特に土日に習い事をしていたのですが、平日にも習い事の時間を設けたいと思ったときに、前職ではそうした時間を確保することが難しく、もう少し融通の利く環境で働きたいと思い、転職活動をはじめました。

 

ただ、当時はいまのように働き方改革も進んでいませんし、リモートワークなども普及していないため、なかなか正社員で平日に自分の時間を設けられるような会社は多くなく、8社近く面接を受けましたが、すべて落ちてしまうような状況でした。

 

そんなタイミングで、さうなしからMOREWORKSでスカウトメッセージをもらったことが、さうなしとの出会いのキッカケでした。そして実際に面接を受け、習い事のことを伝えると「平日でも習い事の時間をつくっていいよ」と言ってもらえて。条件面も良く、働きやすい環境だと感じ、入社を決めました。

―― 実際に入社してみて、前職とさうなしのデザイナー職とで求められることの違いは何か感じましたか?

 

前職はきっかりと分業になっていて、デザイナーはディレクターが決めた要件をそのままデザインに落とし込むという働き方でした。しかし、さうなしではデザイナーもディレクターと一緒にクライアントにヒアリングしたり、要件定義からワイヤーフレームも一緒に進めたりと、上流から関わるんですね。

 

そのため、デザイナーも一緒に考えてつくるというスタンスで、デザイナーの発想がプロジェクトに投影されやすい環境であることに驚きましたし、クライアントもさうなしにそうしたクリエイターの企画を求めているため、自身のクリエイティビティをぶつける機会が多いことが楽しいなと感じました。

デザイナーがアートディレクターを兼任することも多い。多様な業界の案件が多く、自身の知見が広がっていく

―― さうなしでは、どういったクライアントの案件が多いですか?

 

まず業界で言うと、アパレル業界から旅行業界、さらには製造業など本当に様々です。また、多くが代理店経由ではなく直クライアントの案件のため、クライアントと意見交換もしやすいのがさうなしの特徴だと感じています。

 

そしてデザイナーがアートディレクターを兼任することも多く、いろいろな業種のプロジェクトを通じて自分自身の知見が広がるのがとてもおもしろいなと。一方で、自分が関わったことのない、これまで興味が薄かった領域の案件だと、理解を深めていかなければ適切なデザインに落とし込めないため、ユーザーが何を求めているのか、どういった悩みを抱えているのかをリサーチし、主体性を持って取り組むことが求められます。

 

ただ、華やかな案件もあり、撮影のロケでは仕事だけれども旅行気分を味わえるため、さうなしに入って良かったなと思いました(笑)。

―― さうなしにはどういった企業文化があると感じられていますか?

 

さうなしは、ユーザーファーストの会社だなと思います。前職は完成度重視で、細かい部分までチェックし、1ピクセルのズレも許されないという会社だったんですね。そのため、最終的なアウトプットはもちろん洗練されたものに仕上がるのですが、深夜まで作業が続くことも珍しくないような環境でした。

 

さうなしに入社したばかりの頃は、そうした前職の感覚が染み付いてしまっていて、マージンをどうするかなど、デザインの細部にばかりに目がいってしまっていたのですが、さうなしの他のみんなはマージンよりも、ユーザーにどういったインパクトを与えるべきか、どういった印象にすべきかといったことを大切にしていて。

 

「ユーザー」を主語としたディスカッションが多く、当然ながらデザインのクオリティにはこだわりつつも、いかにユーザーに正しく伝わるものをつくるかという発想でクリエイティビティに落とし込むのが、さうなしの文化だと感じています。

みなが主体性を持ってプロジェクトに携わる。協力してくれる方々への感謝の気持ちが強まった

―― これまで担当した案件の中で、思い入れのある案件は何かありますか?

 

2018年から現在も携わらせていただいているベッセルホテル様のポータルサイトおよび各ブランドサイトのリニューアルは、自分の中では思い入れが強くあるプロジェクトのひとつです。

アートディレクター兼デザイナーとして、ワイヤーフレームの作成、デザイン作成、またモーション指示、撮影時の絵コンテ作成から撮影まで、幅広く担当させていただきました。

 

お客様の要望でギッチリと要件を固めるというよりかは、こちらからの提案を寛容に受け入れてくださるプロジェクトで、また私自身が旅行することが好きということもあって、ユーザー視点を持ちながら、自身のアイデアを多く反映することができたんですね。

 

そのため、最終的には遊び心が詰まったサイトになり、ベッセルホテル様のサイトなのですが、私自身にとっても自分の作品のような気持ちになれるプロジェクトでした。

実際のベッセルホテル様ポータルサイトより

またお客様との距離間も近く、担当者の方はこうして私がインタビューを受けることも一緒に喜んでくださったりと、信頼関係を築くことができたことも思い入れがあるプロジェクトとなった大きな要因です。

 

企業としてとても素晴らしい会社のため、少しでも多くの方にベッセルホテル様を知ってもらえる機会を増やすことに貢献できたことは嬉しく思います。

 

―― そうしたプロジェクトを通じて、西井さんの中で何か変化はありましたか?

 

前職ではトップダウン形式で、決められたことをデザインに起こすという枠組みでの作業仕事が多く、分業ということもあり、「デザイナーとして私はプロの仕事をするから、他の人も各分野のプロとして求められる水準以上の仕事をするのが当たり前」といった考えを持っていました。

 

しかし、さうなしではみなが主体的にプロジェクトに関わり、協力し合って進めていきます。そしてベッセルホテル様のプロジェクトのように、私がデザイナー兼アートディレクターとして描いた世界観を、コーダーの方であったり、撮影に協力してくださったモデルの方々含め、多くの人に協力してもらって進めていくため、みなで進めていく面白さ、また協力してくれる方々への感謝の気持ちがより強まったのが、私自身の中での大きな変化だなと感じています。

 働き方の自由度が高い会社。さうなしは人として大切なものを共有できるメンバーが集っている

―― あらためて振り返ってみて、西井さんにとってのさうなしの魅力を教えて下さい。

 

仕事の進め方や働き方含め、自由度が高いところが一番の魅力だと感じています。さうなしは主体的に動けるメンバーが多く、1人ひとりがアイデアをちゃんと行動に移せる人ばかり。そうしたメンバーを見ていると自分ももっと頑張ろうと思えますし、個々が責任持って仕事に取り組んでいるからこそ、働き方も比較的に自由なんですね。

 

たとえば、夜に学校に通いながら働くメンバーがいるのですが、「今日は早めに学校に行って準備がしたい」といったことに対して、誰も引き止めませんし、頑張ってねと送り出してくれるような会社です。

 

私自身、過去に思い立って「ハワイに1ヶ月ほど留学へ行きたい」と伝えたところ、いいよと言ってもらえて。さうなしは、メンバー個々人のやりたいことを尊重してくれますし、みな優しい人ばかりで、人として大切なものを共有できる、人として社員のことを大事にしている会社だなと感じています。

―― 最後に、今後の西井様のキャリアビジョンを教えて下さい。

 

私が表現やモノづくりで心がけているのは、それを見た人に何かしら良い影響を与えられるようなものをつくるということです。そして、機能的なWebサイトだけでなく、もっと生活に寄り添った嗜好性のあるようなサイト、たとえばサイトにアクセスするだけで感覚的にいいなと思えるようなサイトをつくってみたいなと思っていますし、その結果、クライアントのブランドを好きになってもらえるようなサイトをつくれるようになりたいです。

 

そのためにも写真や動画など、頭の中に描いたものを具現化できるスキルを今後磨いていき、また様々な文化に触れて、デザインに還元できるようにしていきたいと思っています。